検査科の紹介
検査は病気の診断、治療には欠かせないものです。
検査科では、その検査の中でも血液や尿などを検査する検体検査と、心電図や超音波のように患者さんの身体を検査する生理検査を行っています。
私たち検査技師は、それらの検査を医師の指示のもとに「正確」「迅速」に行い、結果を提供することで、患者さんのお役に立てるように日々努力しています。
検査機器の紹介
検体検査(一部の検査を除き検査センターに委託しています。)
・生化学検査
血液や尿に含まれている様々な成分を分析して病気の診断、治療に役立てるのが生化学検査です。複数の検査を組合せたり、調べたい臓器によって検査内容を選択したりします。
当院ではピッコロエクスプレスと言う生化学分析器で、最も一般的な生化学検査を行うことが出来ます。
検査時間は最短で15分です。
急患のスクリーニング検査として、診断に役立っています。
・血液学検査
血液は、血球成分と液性成分とからなり、さらに血球成分の中には、赤血球系、白血球系、血小板系があり、生体の維持にとって重要な機能を営んでいます。これらの数や機能を調べるのが、血液学検査です。院内では、白血球、赤血球、血小板数を自動血球計数器で測定すること出来き、貧血や炎症の程度などを検査することが出来ます。
・一般検査
現在では尿、便、髄液、胸水、腹水などの検査を一般検査と言います。昔は、尿検査が一般的な検査であったため、尿検査を一般検査と呼んでいました。医療技術の進歩によって、いろいろな検査が登場し 検査が一般的とは単純に分類できなくなってきましたが、呼び名だけが残っています。当院は、特殊な尿検査を除き、尿分析装置で検査を行っています。
膀胱炎の疑いのある患者さんの尿を顕微鏡で見て、細菌の有無を調べたり、簡易キットを使用して、便
に血液が混ざっていないか(消化管からの出血の有無)の検査も行っています。
・免疫学検査
体内に細菌やウイルスが入ると、抗体が作られ、体を守ろうと働きます。このような働きを一般的に免疫力と言います。感染によって生じた抗体があるかどうか、感染しているかどうかを調べたり、各種のガンで異常値となる、腫瘍マーカーを調べたりするのが免疫学的検査です。良く知られている検査が、インフルエンザ抗原検査、コロナ抗原検査がこれにあたります。当院でも迅速キットを使用して、インフルエンザ、コロナ、B型肝炎、ノロウィルス、マイコプラズマ、β溶連菌、肺炎球菌、レジオネラの検査を行うことが出来ます。また、遺伝子解析装置を使用して、コロナのPCR検査も行っています。
・細菌検査
身体から採取した各材料(便、喀痰、膿など)より、どのような細菌がいるのか?またその細菌に効く薬剤は何かを調べるのが細菌検査です。この検査全て外部に委託している為、結果が出るのに5~7日かかります。
・病理検査
胃カメラや手術で採取した組織や細胞を特殊な薬剤により染色し、顕微鏡で観察します。その採取した組織や細胞の悪性、良性を調べるために行う検査が病理検査です。
生理検査
・心電図検査
心臓の筋肉が動き全身に血液を循環させるため、拡張と収縮を繰り返します。その時に、微弱な活動電流が発生し、その変化を波形として記録します。その乱れから病気の兆候を読み取ろうとするのが心電図です。
不整脈、心筋梗塞、狭心症などの病気を発見、予防することが出来ます。
・肺機能検査
肺の容量や空気を出し入れする換気機能のレベルを調べる検査です。
喫煙により発症するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断に用います。また、全身麻酔時の呼吸量を知るために用いられます。
・ABI(心機図)検査
下肢の血管の硬さや詰まり具合を測定する検査です。
下肢の血管が狭くなったり、硬くなったりするASO(閉塞性動脈硬化症)等の病気が分かります。
・超音波検査
人の耳には聞こえない超音波を体の表面からあて、体内の組織にぶつかりはね返ってきた超音波を画像として映し出す検査です。エコー検査とも呼びます。痛みはほとんどなく、繰り返し行うことができる検査です。
胆石、腎結石、肝癌、乳がんなどいろいろな臓器の病気の発見することが出来ます。
・簡易聴力検査
一定の周波数の音がどれくらいの大きさで聞こえるか調べる検査です。
簡易聴力検査では、人が聞き取りやすい音の範囲にある1000Hzと4000Hzの周波数での検査を行っています。
主に健康診断時の検査として行っています。